ローマの建国の父ロムルスの伝説は鉄器時代にさかのぼります。
このころ、ローマの7つの丘には羊飼いや農民が住んでいました。
エトルリアの文化がこの辺りにも広まっており、
エトルリア時代の宝石や鋳物などを見ることができます。

ロムルスとその双子の弟レムスはパラティーノの丘に近い沼地で発見され、
雌狼によって育てられてという伝説から、今日でも雌狼の乳を飲む双子の赤ん坊の
彫刻やレリーフ等がローマの至るところで見ることができます。
その双子の誕生についてはあくまでも伝説なので、ギリシャの神の子どもとされていますが、
生まれは古代ラティウムの街、アルバ・ロンガ生まれとされています。
現在ローマがある州がラツィオ州であるのは、このラティウムに由来します。

このロムルスを初代王としてローマ七賢王の時代が、紀元前509年に共和政のローマが誕生するまで、
約200年以上に渡って続きます。

このローマの建国の伝説ですが、双子の兄弟は統治をめぐって命がけの戦いをします。
ロムルスがパラティーノの丘を陣取り、弟レムスはアベンティーノの丘を陣取ります。
結果、ロムルスが勝利するわけですが、その後、ローマは男性の数が圧倒的に多すぎて、
サビーニ族に女性を妻として迎えるべく交渉を始めるのですが失敗に終わり、
サビーニ女たちの略奪が起きます。
こちらの出来事は後に画家、彫刻家の題材となります。
ローマではローマのバロックでベルニーニとボッロミーニと並んで重要なピエトロ・ダ・コルトーナによって描かれ、
カピトリーノ美術館にあります。

ロムルスによって建国されたローマは、ロムルス以降、7代の王が続きます。

この時代の遺跡や美術品
この時代の遺跡はテルミニ駅周辺で見ることができます。
セルウィアヌスの壁です。
テルミニ駅の地下を歩いていると突然ある遺構です。
こちらはセルウィアヌスの壁の補強で、王の時代にローマを囲っていた壁です。

テルミニ駅近くのローマ建築士会館のある庭にも残っています。
また、ロムルスとレムスが発見されたという沼地は、真実の口のあるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会の近くの
サン・ジョルジョ・イン・ヴェラーブロ教会辺りといわれています。
地図で見るとわかりますが、その辺りはテヴェレ川の蛇行が激しいところで、
水浸しのエリアだったようです。

また、ローマのアイコン的シンボルとなっている雌狼はこの時代のものとされています。
双子の兄弟は後に付け足されたものです。
こちらはオリジナルはカピトリーノ美術館、レプリカはフォロ・ロマーノが見下ろすことができる、
カンピドーリオ広場のサン・ピエトロ・イン・カルチェレ通りを上りきったところにあります。








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